ABOUT
Tyrell(タイレル)は、香川県さぬき市で活動するジャパンブランドです。
圧倒的な走りの良さ、美しいデザイン、丁寧な仕上げを持ったタイレルの製品は、日本だけでなく東南アジアでも高い評価を得ており、近年ではヨーロッパでもその評価が高まりつつあります。
2004年に創業者の自宅納屋からスタートし、2015年には創業時からの夢である、自社工場が完成しました。讃岐の地から世界中のお客様に、私達の製品をお届けできる環境が整いつつあります。
タイレルが大切にしているのは、日本の優れた工芸品や道具が持つ「手に馴染む感覚」。キャッチーなカタログ数値ではありません。その違いは、タイレルで駆け出した瞬間から感じて頂けると、私達は信じています。
エモーショナルな体験をもたらす自転車の根幹ともいえるTyrellのフレームづくりは「自転車を操る喜び」「自転車を感じる喜び」の追求。設計段階から素材選び、製造そして仕上げの各工程において議論を重ね形にしています。

Tyrellのデザインアイコンとして親しまれているスラントデザインフレーム。
2本の傾斜したチューブが、フレームの両サイドに配されるその形状は、伸びやかで美しい外観が特徴です。しかし、スラントデザインフレームは造形の美しさを狙っただけではありません。

小径ホイールの自転車はその特性上、ロングホイールベース・低重心が必要であるとTyrellは考えています。通常のダイヤモンドフレームではロングホイールベース化による横剛性や捩り剛性の低下、低重心化によるヘッド剛性の低下などデメリットが発生します。
それらのデメリットを克服し、ミニベロの走行性能を一気に高める事が可能なフレーム設計技術を、Tyrellではスラントフレームテクノロジーと名付け、その設計技術で作られたフレームを、スラントデザインフレームと呼んでいます。
ロードバイクなどで使われているダイヤモンドフレームは、フレームに加わる力に対して1つの三角形だけで抗うことになり、フレームの部材が持つ性能に頼る所が大きく、ミニベロや折り畳み自転車の様々な複雑な設計要件を満たすことが困難でした。
スラントデザインフレームでは、ダイヤモンドフレームに2本のチューブを追加しただけのシンプルな構造ながら、実に11個の三角形をフレームが描く事になり、たくさんの三角形で構成される構造物としての強さでフレームに加わる力を制御することが可能となります。
スラントフレームテクノロジーで得られる高い基本性能は、ミニベロや折り畳み自転車の弱点を克服し、その走行性能を一気に本格的なスポーツバイクへと引き上げることができる、小径車設計のブレークスルーと言っても過言ではありません。
スラントデザインフレームが持つ美しさは、性能を追求した結果得られた、機能美そのもの。
その普遍的な美しさをお楽しみください。

美しい佇まいにまでこだわるTyrellにとって、塗装の品質も大事なコンセプトの一つです。
カドワキコーティング社は、パウダーコーティング(粉体塗装)をいち早く導入し、高い技術で業界をリードする粉体塗装の第一人者。
日本のものづくりの価値を追求するTyrellとカドワキコーティング社とのコラボレーションは長く、これまでに高品質な量産カラーや特別なカスタムカラーをお客様に届けてきました。
パウダーコーティングとは、パウダーをフレームに吹き付けて電気の力で吸着させ、熱処理を施し完成させる塗装方法です。

塗膜えお形成させる有害なVOC(揮発性有機化合物)を排出しないため、環境にもやさしい塗装として知られており、形成された塗膜は、耐久性、耐候性、防錆性、耐チッピング等の塗膜強度に優れ、製品の寿命を格段に向上させるのが特徴です。カドワキのパウダーコーティングは前処理工程から細心の注意が払われ丁寧な仕事が施されます。アルミナブラストでは、下地としてのフレームの表面が均一で滑らかに整えられます。それによりパウダーの密着性が高まり、仕上がりに大きな差がでるのです。
また、ブラスト、パウダーの吹き付けの各工程の前には独自のノウハウによるきめ細かいマスキング処理が施されます。
経験豊富な職人によるパウダーの吹き付け、徹底した温度管理による熱処理、仕上げの細かなバリ取りなどいくつもの工程を経て、カドワキコーティングのパウダーコーティングは完成します。
このパウダーコーティングで車体のカラーをカスタマイズするカラーオーダーも一部の車体でご用意しております。

Tyrellの故郷、香川県の高松港には、「せとしるべ」の愛称で地元の人々に愛されるガラスレンガの灯台があります。暗くなると内側に明かりが灯り、灯台全体が真紅に輝く美しい灯台です。
その「せとしるべ」をモチーフにした、パウダーコーティングによる、タイレルの新たなブランド・アイコンカラーが「せとしるべルビーレッド」です。
「せとしるべ」は内側に明かりが灯っていないときは「ダークレッド」、内側に明かりが灯ると「鮮やかなレッド」に全体のカラーが変化します。この情景を塗装の単色だけで再現することは不可能でした。試行錯誤を繰り返し、ベースカラー(ローズピンク)と半透明のクリア(ダークレッド)を塗り重ねることで、光の強さと入射角の変化に応じて、上層と下層の色が混ざり合い色彩が変化する特殊な手法を開発しました。
光がまっすぐにあたる部分は鮮やかなルビーレッドに輝き、光が斜めにあたる部分は深いダークレッドに表情が変化。
真紅のラインが一筋、フレームに浮かび上がる様子は、「せとしるべ」そのもの。
こうして完成したオリジナルカラーが「せとしるべルビーレッド」です。このカラーの特長である、ベースカラーとトップコートが混ざり合う色彩表現は、フレームの微細な凹凸によるトップコートの厚みの変化で、色むらが発生してしまうという難しさをはらんでいます。一般的なフレームの品質では色むらが発生してしまうことから、フレーム表面には通常よりも高い平滑性が求められます。溶接部分や曲げ加工部分を手仕上げでスムージングしているTyrellのフレームなら、色むらが発生することはありません。「せとしるべルビーレッド」は、パウダーコーティングのパイオニアであるカドワキコーティング社の高度な塗装技術と、Tyrellの高いフレーム品質が無ければ実現できませんでした。
Tyrellの自転車は大量生産で生み出される工業製品というよりも、「職人の手仕事による工芸品」に近い特別な製品です。そのことを、多くのお客様にご理解いただくために生み出した、他には無い特別な色彩表現を私たちは『匠色takumiiro』と名付けました。